パンローリング社から最近発刊された”プライスアクション短期売買法”という本を読みました。
プライスアクション本はやたら分厚かったり難解だったりするものが多いですが、この本は150ページ程度しかなく、しかも半分近くのページはチャートなのであっさり読めてしまいました。翻訳も分かりやすいです。
ただこの本独自の言葉が出てくるので(価値領域や超過価格など)、全くの初心者だとあまり腹落ちしないかもしれません。ある程度トレードをやったことがある方であれば、「ああ、あれのことね」という感じでイメージしやすいかと思いました。
今までプライスアクション本として最もお薦めしていたのはボブ・ボルマン著の”FX 5分足スキャルピング”でした。この本はエントリーのセットアップを具体的に体系化し、くどいくらいに大量のチャートを提示して説明してあります。損切10pips/利確20pipsと固定化することを推奨までしていて、言わばボルマン流のエントリーから決済までの手法と言えます。
それに対して、今回紹介する”プライスアクション短期売買法”の方は、買い手と売り手の攻防の跡をチャートから読み解くことに主眼を置いていて、どちらかというと環境認識に使えるかと思います。もちろんどこでエントリーして決済するかについても記述はされているのですが、ボルマン本よりは圧倒的に少なく曖昧な書き方です。
まとめると、プライスアクションを使っての具体的なトレード手法を知りたいのであれば”FX 5分足スキャルピング”がお薦めです。買い手と売り手の戦いの痕跡をチャートから読み解く環境認識方法を学びたいのであれば、”プライスアクション短期売買法”がお薦めです。