本記事ではPC版MT4(MetaTrader4)に標準搭載されているアラーム機能(サウンド/プッシュ通知/Eメール)の使い方についてそれぞれ解説します。自明だと思われる点は説明を省いていますので、ご了承ください。
ちなみにアラームはサーバーに設定されるわけではないのでMT4を起動しておかないとアラームが作動しないのでご注意ください。
アラーム作成画面の表示方法
まずは「アラーム設定画面」を表示しましょう。
「ctrl + t」でターミナルウィンドウを表示して、「アラーム設定」タブをクリックすれば「アラーム設定画面」が出てきます(図1)。
アラームを作成するには、「アラーム設定画面」を右クリックして「作成」をクリックしてください。アラーム作成画面(図2)が表示されます。
サウンド
サウンドは指定の価格よりBidまたはAskが下回るもしくは上回ると音を鳴らす機能です。価格に対するアラームの他、指定の時刻になったらアラームを鳴らすこともできます。
サウンドのアラームを設定するには、まずは「アラーム作成画面」(図2)の「アクション指定」で「Sound」を選択します。
「条件」プルダウン(図3)からプルダウンの右隣にある「価格」に対するサウンド発動条件を設定できます。
「条件」プルダウンの選択肢にある「Time =」以外は価格に対する発動条件を意味します。例えば「条件」を「Bid <」にして「価格」を「108」に設定した場合は、Bidが価格108を下回った時にアラームが発動します。
「条件」の「Time =」は「価格」欄に設定した時間になったらアラームを発動する設定になります。その際「価格」欄には24時間表記で時間を入力します。例えば午前8時5分であれば「08:05」と入力します。ちなみに、この時間はMT4を立ち上げているマシンの時刻に基づきます(取引サーバーの時刻ではないです)。
「ソース」プルダウンから鳴らす音を選択できます。標準搭載されている音声だけでなく、独自の音声を登録することもできます。やり方は音声ファイル(.wav)をMT4のインストールフォルダにある「Sounds」フォルダに入れるだけです。これで「ソース」プルダウンにも表示されます。
各音声を確認したい場合は、「アラーム作成画面」にある「テスト」ボタンを押してください。
「間隔設定」プルダウン(図5)と「最大反復数」プルダウン(図6)でアラームをスヌーズさせることができます。
「間隔設定」はスヌーズ間隔になります。「最大反復数」はアラームを鳴らす回数です。「最大反復数」を「1」に設定したら1回だけアラームする点に注意してください(1回スヌーズするという意味ではありません)。
価格に対するアラームを設定すると図7のような画面になります。
チャートの右端に設定したアラームが点線矢印で表示されています。これをドラッグするとアラーム位置を移動できます。時刻に対するアラームの場合は点線矢印は表示されません。
「アラーム設定画面」にはアラームの一覧が表示されます。一覧からアラームを左クリックで選択して、右クリックメニューから修正したり、削除したり、アラームを無効にする処理に進めます。
「アラーム設定画面」にある「カウンター」列はアラームを鳴らした回数を表示しており、これが「最大反復数」に到達するとアラームは自動的に無効になります(チャートから点線矢印も消えます)。
プッシュ通知
プッシュ通知はモバイルデバイスに通知する機能です。
MT4アプリを介してモバイルデバイスに通知する仕組みです。
MT4アプリのインストール(モバイルデバイス)
iOSであればApp Store、AndroidであればGoogle PlayからMT4アプリをインストールしてください。
インストールしたらMT4アプリの通知が許可されているか確認してください。許可されていない場合は、許可しておいてください。
プッシュ先の登録(MT4)
まずは通知先モバイルデバイスにインストールしたMT4アプリの「MetaQuotes ID」を確認します。
図8と図9はiOSの画面になります。MT4アプリの「設定」を開いて「チャットとメッセージ」をタップしてください。表示された画面の下部に「MetaQuotes ID」が表示されますのでメモしておいてください。
続いてMT4に上記で確認した「MetaQuotes ID」を登録します。
MT4にて「ctrl + o(オー)」でオプション画面を表示し「通知機能」タブを開いてください(図10)。「プッシュ通知機能を有効にする」にチェックして、「MetaQuotes ID」欄に先ほどメモしたIDを入力してください。なお「トレード処理を通知する」にチェックすると約定時にも通知されるようになります。
「テスト」ボタンを押してテスト通知がモバイルデバイスに届くか確認してください。
アラームの設定
プッシュ通知のアラームを作成するには、「アラーム作成画面」の「アクション設定」プルダウンで「Notification」を選択します(図11)。
「条件」や「価格」欄はサウンドの時と同様です。
「ソース」欄は未入力でも問題ないですが、通知の末尾に何かメッセージを入れたい場合は入力してください。
「アクション設定」で「Notification」を選択すると「最大反復数」は「1」固定なので1回のみプッシュ通知可能ということになります。したがって、「間隔設定」は選択可能ですが選択する意味はありません。
プッシュ通知のアラーム設定後の画面が図12になります。ターミナルの「音声設定」列には「ソース」に入力したテキストが表示されています。
サウンドの時と同様に価格に対するアラームはチャートの右端にアラーム位置が点線矢印で表示されています。ドラッグすればアラーム位置も変えられます。
Eメール
アラームを任意のEメールアカウントに送信できる機能です。
Eメールアカウント情報の確認
MT4からEメールアカウントにアラートを送信するには、まずはEメールアカウントの接続情報が必要となります。
以下Yahooメールを例にその確認方法を説明します。
Yahooメールの受信箱の右上にある「設定・利用規約」をクリックして表示されるメニューにある「メールの設定」をクリックしてください(図13)。
続いて、表示された「メールの設定」画面の左サイドメニューの「IMAP/POP/SMTPアクセスとメール転送」をクリックして表示された画面にある「設定情報」を開きます(図14)。
表示された画面でEメールアカウントの各種情報を確認できます(図15)。図15の赤枠で囲った情報をMT4に設定していきます。
Eメールアカウント情報の登録(MT4)
MT4にて「ctrl + o(オー)」でオプション画面を表示し「E – メール」タブを開いてください(図16)。
「有効にする」にチェックして、各項目はYahooのメールアカウント情報をもとに下表のとおり設定します。設定が終わったら「テスト」ボタンを押してEメールが届くか確認してみてください。
SMTPサーバー | <送信メール(SMTP)サーバー>:<送信メール(SMTP)ポート番号> |
SMTPログインID | <アカウント名/ログイン名> |
SMTPパスワード | <パスワード> |
発信元 | <メールアドレス> |
送信先 | <メールアドレス> |
アラームの設定
Eメールのアラームを作成するには、「アラーム作成画面」の「アクション設定」プルダウンで「Mail」を選択します(図17)。
「条件」、「価格」、「間隔設定」、「最大反復数」欄はサウンドの時と同様です。
「ソース」欄にはメールの件名と本文を設定します。設定は「ソース」欄の右隣にある「…」をクリックします。クリックすると図18のようなウィンドウが表示されメールの件名と本文を入力できます。入力が終わったら「送信」ボタンを押します。
Eメールのアラーム設定後の画面が図19になります。ターミナルの「音声設定」列には送信するEメールの件名が表示されています。
サウンドの時と同様に価格に対するアラームはチャートの右端にアラーム位置が点線矢印で表示されています。ドラッグすればアラーム位置も変えられます。